よ~く聞かれます。「なんで正方形ばっかりなの?」
もちろん正方形のポスターもいろいろありますが、いわゆるアートポスターはA1(594mm×841mm)、B2(515mm×728mm)、A2(420mm×594mm)あたりの長方形が多いですよね。実際に著名な絵画も圧倒的に長方形が多いのは間違いありません。これは人間や自然の景観は通常、正方形の形状を持たないことが多いからだと言われています。風景や人物を描く場合、アーティストは被写体の形状に応じてキャンバスの形状を選択することが一般的なので、風景画では横長のキャンバスがより広がりを感じさせ、人物を描く場合は縦長のキャンバスがしばしば使用されます。このような理由で、昔から長方形のアートが多いと考えられています。
で、本題に戻りますね。「なぜ正方形なのか?」
私たちの身の回りには、昔から「ハンカチ、風呂敷、折り紙、茶室(四畳半)」など、いたるところに正方形があります。学術的な見解も含め、理由はいろいろです。
均等なバランス
正方形は対称的であり、四辺が等しいため、視覚的に均等で安定感があります。この均等性は、デザイン全体に調和をもたらし、鑑賞者に安心感を与えてくれます。
コンパクトな外観
正方形は他の形状に比べてコンパクトな印象を与えます。これは、制限されたスペースで情報を効果的にまとめたり、デザインをシンプルに保つのに役立ちます。
モダンでスタイリッシュ
四辺の長さと全ての角度が等しい正方形は、数学的にも洗練された形状で、モダンでスタイリッシュなデザインにピッタリです。特に視覚的な要素が重要なデザインにおいて、これは有益な要素となります。
組み合わせやすい
正方形を配置する方法や組み合わせるパターンは、バランスをとりやすいだけでなく、そのバリエーションも豊富です。正方形同士を組み合わせることで、容易に独自のデザインや構図を作り出すことができます。
ざっとこんな感じでしょうか。
私も自宅に縦長や横長、正方形など、さまざまな形の絵を飾っているのですが、特に正方形の絵は並べて飾ると、いい感じの縦長にも横長にもなります。要するに飾り方によって、如何様にでも演出できる柔軟性が、正方形の一番の魅力だと実感しています。