当店で発売以来ご好評いただいているアート「COREOPSIS」。
実はこの季節、まさにそのモデルとなった植物が見頃を迎えます。
今回のコラムでは、眺めるだけで癒され、元気までくれる素敵な花「コレオプシス」の魅力をご紹介します。
コレオプシスの特徴と魅力
コレオプシス(Coreopsis)は、キク科の多年草で、鮮やかな黄色やオレンジ色の花を咲かせるのが特徴。和名では「ハルシャギク(波斯菊)」や「キンケイギク(金鶏菊)」と呼ばれ、風に揺れる軽やかな姿が、夏の庭や公園を彩ります。
また、花言葉には「夏の思い出」「上機嫌」「陽気」などがありますが、太陽の光を浴びて咲く明るい色合いや、楽しげな雰囲気に由来してるそうです。
歴史と由来
学名はギリシャ語の「koris(虫)」と「opsis(似ている)」に由来し、種の形がカメムシに少し似ていることから名付けられたと言われています。原産地は北アメリカで、18世紀にヨーロッパへ伝わり、園芸植物として広まりました。日本には江戸時代末期に渡来し、現在では野生化しているものも見られます。
ちなみに、アメリカ先住民のあいだでは、コレオプシスの花を乾燥させてお茶のように煎じて飲んでいたという記録があります。特に「コレオプシス・ティンクトリア」という種は、ほんのり甘く、まるで太陽を閉じ込めたような明るさとともに、心を落ち着かせる薬草として親しまれていたそうです。
開花時期と見どころ
開花時期は5月から10月頃までと長く、初夏から秋にかけて楽しめます。暑さに強いので、庭園や公園の花壇などでもよく見かけますね。
コレオプシスを楽しめるおすすめスポットをご紹介します。
※年によって植栽状況が異なるため、訪問前に各施設の最新情報をご確認ください。
● 神代植物公園(東京都調布市)
都内最大級の植物公園。6月前後の花壇には夏の草花が咲きそろい、キク科の植物が多数見られます。コレオプシスが植えられる年もあります。
● 国営昭和記念公園(東京都立川市)
広大な敷地を季節の花々が彩り、夏の花壇ではコレオプシスが咲くことも。公式の「花だより」で開花情報を確認するのがおすすめです。
● 葛西臨海公園(東京都江戸川区)
芝生広場と草花の植栽エリアが魅力。夏にはコレオプシスを含む明るい草花が登場することもあります。
● 小石川植物園(東京都文京区)
東京大学附属の植物園で、園芸植物の分類や歴史に触れられる場所。コレオプシスを含むキク科植物を観察できる年もあります。
● 新宿御苑(東京都新宿区)
洋風庭園や広い花壇に四季の花が咲き誇ります。キク科の夏花の中にコレオプシスが見られることも。
● 日比谷公園(東京都千代田区)
都心にありながら花壇やバラ園が整備され、コレオプシスのような草花が夏に登場する可能性も。
育て方のポイント
丈夫で育てやすいため、ガーデニング初心者にもおすすめです。
● 日当たり
日光を好むため、よく日の当たる場所で育てましょう。
● 土壌
水はけのよい土を選び、過湿にならないよう注意してください。
● 水やり
乾燥には強いですが、夏場は適度に水を与えることが必要です。
● 剪定
咲き終わった花をこまめに摘むと、次々に新しい花が咲き続けます。
よく似た「オオキンケイギク」にはご注意を
コレオプシスに似た花として「オオキンケイギク(Coreopsis lanceolata)」があります。こちらも鮮やかな黄色い花を咲かせますが、非常に繁殖力が強く、一度広がると在来の野草の生育場所を奪ってしまうため、日本では平成18年に外来生物法に基づく特定外来生物に指定されました。そのため、生きたままの運搬や栽培、譲渡などが禁止されています。
参考にすべきサイト
● NHK趣味の園芸
園芸に関する基礎知識や育て方の情報が充実しています。
● GreenSnap
ユーザー同士が情報を共有し、育て方のコツを学べます。
● LOVEGREEN
季節の花やガーデニング情報を詳しく紹介しています。
コレオプシスは、その明るい花色と丈夫な性質で、庭や公園を彩る素敵な植物です。初夏から秋まで咲き続け、長く楽しめるのも魅力のひとつ。明るい花色に元気をもらいたいとき、ぜひ足を止めてその可憐な姿に触れてみてください。