油彩画家、栗原あきさんから、a good view メンバーとして作品をご提供いただきました。
ピエール・ボナールやアンリ・マティスといったフランスの巨匠に深い影響を受けたという栗原さんの作品に、フェミニンな印象を抱く方は多いのではないでしょうか。でも、時間をかけてしっかり観ると、作品の中にある独特な違和感やアンバランスさに気づくはずです。ご自身も「ただ可愛いだけじゃなく、どこか気持ちの悪さを取り入れつつ描いている」と仰っています。わたしたち観賞者は、栗原さんの作品を眺めるうちに、いつの間にか心地よい現実と非現実の狭間の世界に引き込まれてしまうのです。
栗原さんは絵を描くとき、自らが経験したことのない場所の景色や、気になる物などを頭の中でコラージュして、自分の中にあるイメージに近づけていくそうです。我々は栗原さんの脳内で織り交ぜられた作品に、形容し難い美しさと奥行きを見いだすことができるでしょう。
油彩画家。女子美術大学油彩科卒業後、デジタルハリウッドでVFXを学ぶ。行ったことのない場所の景色や気になる物などの情報を収集し、脳内でコラージュしながら、あえてアンバランスな構図で創作している。観るものに現実と非現実の狭間にいるような、心地よい違和感と脱力感を感じさせる作風。