画像は貴真さんの「23 DEC 17 フレーム50+額装マット付き」
近年、インテリアにアートを取り入れる方が増えていますが、なかでも特に人気を集めているのが抽象画です。その理由のひとつは、抽象画ならではの“自由な表現”にあるようです。具体的なモチーフを持たない抽象画は、見る人の感じ方によって印象が変わるため、空間に個性や余白を与える存在として親しまれているのかもしれません。
また、テイストを選ばずどんなスタイルのインテリアにも自然となじみやすい点も、多くの人に選ばれている理由のひとつと言えるでしょう。
1. 抽象画がインテリアにもたらす効果
抽象画は、形や色の組み合わせによって空間にリズムや奥行きを生み出します。例えば、曲線を多く含む作品は柔らかな印象を与え、直線的なデザインのものはシャープでモダンな雰囲気を演出します。さらに、具体的なモチーフがないため、見る人の想像力をかき立て、空間にストーリー性や奥行きをもたらすことも特徴の一つです。
2. 抽象画の選び方
抽象画をインテリアに取り入れる際には、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
● 色の調和:部屋の色の組み合わせ(壁や家具、カーテンなどの主要な色)と統一感のある作品を選ぶと、まとまりのある空間が生まれます。
● サイズのバランス:大きな壁には存在感のある大きめの作品を、狭いスペースには小さめの作品を飾ると調和がとれます。
● 配置の工夫:一枚の大きな作品を主役にするのか、小さな作品を複数並べて壁をアートギャラリーのように演出するのかによって、空間の印象が大きく変わります。
3. インテリアとの調和とおすすめの抽象画
抽象画を飾る際に重要なのは、空間全体との調和です。インテリアのスタイルに合わせて適した作品を選ぶことで、より魅力的な空間を演出できます。
ナチュラルなインテリア(木の質感や温かみのある空間)
● 柔らかい曲線や有機的な形を取り入れたデザイン
● アースカラーやパステルカラーを基調とした作品
● 水彩のようなぼんやりとした優しい雰囲気のもの

カラフルなインテリア(多色使いの空間)
● インテリアに含まれる色の一部を取り入れた作品
● ビビッドなカラーを使いながらも、まとまりのあるデザイン
● ポップアート風の大胆な色使いや、ダイナミックな筆致のもの


ビビッドな赤で統一されたような個性的なインテリア
● 黒や白をベースにしたシンプルなコントラストのある作品
● 赤のトーンを活かしつつ、補色(青や緑)を少し加えた作品
● 敢えて強い印象を与えない、柔らかいグラデーションを使ったもの


海外風のインテリア(欧米のモダンな空間)
● 大胆なブラシストロークやテクスチャーを活かした作品
● 抽象表現主義風のダイナミックな色使い
● ミッドセンチュリーモダンの雰囲気に合う、レトロなカラーパレットのもの
また、海外でも抽象画はインテリアとして高い人気があります。特にモダンアートを好む欧米では、リビングやオフィスに取り入れられることが多く、カラフルな作品からモノトーンの洗練されたデザインまで、幅広いスタイルで活用されています。

画像は島上直子さんの作品

抽象画は、インテリアに柔軟に取り入れやすく、空間の雰囲気を変える大きな力を持っています。色や形の組み合わせ次第で、洗練された印象や落ち着いた雰囲気を作り出し、住まいの個性を引き立てることができるでしょう。
抽象画についてもう少し深堀したい方は、こちらのコラムもご覧ください。