絵の具で描かれたモチーフが均等に並んだ、まるで図鑑のような新作が3点届きました。
「図鑑の絵」と言えば、写実性の高いものを思い浮かべる方が多いかもしれません。でも、青山さんの作品は一味違います。よく目にする写真やアンティーク図鑑、漫画的なイラストとは異なり、どれも温かい視線で描かれ、愛情が感じられる作品に仕上がっています。
配色のバランスや異なる形状のレイアウトが緻密に計算され、それぞれ9つのモチーフが並ぶことではじめて1枚の絵が完成する。そんなプロフェッショナルな逸品です。
「PLANTS」
「モチーフを選ぶ際、古いイギリスの植物図鑑を見ていたので少しマニアックな種類のものもあるのですが、描いてみたい造形の植物を選んで描きました」(青山さんのコメント)。モチーフは左上から右に「ヤドリギ」「クロウメモドキ」「クレマチス」、2段目「イケマ」「ビオラ」「アマドコロ」、3段目「ローズマリー」「オーク」「イワミツバ」。
「POTTERIES」
「こんな陶器があったら素敵かな?と絵付けをするような感覚で描きました」(青山さんのコメント)。モチーフは左上から右に「お皿」「鳥の置物」「水差し」、2段目「花瓶」「ボウル」「お皿」、3段目「水差し」「お皿」「カップ&ソーサー」。
「VEGETABLES」
「形や色が魅力的だと思う野菜を描きました」(青山さんのコメント)。モチーフは左上から右に「ラディッシュ」「葉玉ねぎ」「UFOズッキーニ」、2段目「オクラ」「ミョウガ」「ブロッコリー」、3段目「エリンギ」「さやえんどう」「ぶどう」。
青山佳世 / Kayo Aoyama
大阪外国語大学卒業後に渡欧し、HDKヨーテボリデザイン工芸大学にてテキスタイルのデザインを学ぶ。現地の壁紙メーカーやミナ・ペルホネンでの経験を経て、フリーランスのデザイナーとして活動。様々な画材の色のにじみや線の揺らぎを活かした繊細な筆致と、温もりを感じる作風が人気を博している。